筋トレ後のサウナのメリット・デメリットをわかりやすく解説

サウナーの皆さまの中には、筋トレとセットで習慣化している方も少なくないかと思います。仕事終わりや休日に、筋トレでさらに自分を追い込んだ後のサウナは、格別に気持ちいいですよね。筋肉の増強には「回復」が大切だと言われておりますので、疲労回復につながるサウナは一石二鳥です。
この記事では、筋トレ後のサウナがもたらす効果とデメリットについて、わかりやすく解説します。筋トレ前に入るサウナのメリットにも触れますので、サウナと筋トレとの順番が気になっていた方もぜひ最後までご覧ください。この記事を読めばきっと、サウナと筋トレがますます好きになりますよ♪
目次
筋トレの効果を高めるのにサウナが有効な理由
筋肉を成長させる「超回復」とは?
筋トレを習慣にしている方はすでにご存知かもしれませんが、筋肉を増強する鍵は「超回復」という破壊と再生のメカニズムにあります。『ドラゴンボール』でサイヤ人が瀕死の状態から回復すると戦闘力がアップするように、筋肉もいったん痛めつけてから回復させると強くなっていくのです。
筋トレによって筋肉に負荷をかけると、筋組織の損傷が起こります。筋トレ直後はただ筋肉が疲れているだけの状態であり、筋力はまだアップしていません。損傷した筋組織が修復する過程で、筋肉を合成するタンパク質がたくさん取り込まれることで、より強い筋組織へと生まれ変わっていきます。そのため、筋肉の成長には回復時間、つまり休息が必要なのです。
筋肉疲労の回復にサウナが効果的
サウナには血流を良くする効果があります。サウナ室では熱を逃がそうと血液が皮膚表面に集まり、水風呂に入ると今度は熱を逃さないように体の深部へと戻っていきます。こうして血液の循環が促進されることで、疲労物質を排出するとともに、疲労回復に必要な栄養や酸素を運搬。筋肉の超回復を早めてくれることから、サウナは筋トレ効果を高めるのに有効だと言えます。
具体的なメカニズムを知らなくても、筋トレで疲れた体を癒そうと無意識にサウナへ通っていた方は多いのではないでしょうか。サウナが併設されているジムをご利用であれば、筋トレとサウナのセットが基本だという方も少なくないかと思います。それがただ疲れを取るだけでなく、筋トレの効果も高めてくれるとなれば、ますます通いたくなりますね。
【関連記事】サウナで疲労回復するのはなぜ?7つの理由と入り方の注意点
サウナの順番は筋トレ後と前のどっちがいい?
筋トレ後にサウナを利用されている方がほとんどだと思いますが、筋トレ前にサウナに入るのはどうでしょうか。
結論から申しますと、筋肉増強を目的とするなら筋トレ後の方がおすすめです。というよりも、筋トレ前にサウナに入ることはあまりおすすめできません。
その理由は単純に、サウナに入ると筋トレを始める前に疲れてしまうからです。力が入りにくくなり、普段はできるはずのトレーニングができない、なんてことが起こります。高い負荷をかけられないのであれば、筋トレの効果が薄れてしまいます。実際に、運動前のサウナによって持久力が下がってしまった、という研究結果もありますので、がっつり筋トレをする前にサウナに入るのは控えた方がいいでしょう。
(参照)The effects of acute heat exposure on muscular strength⋯
一方で、軽い運動の前にはサウナが良いという報告もあります。サウナで体温が上がると筋肉や筋が柔らかくなり、怪我をしにくくなるとも言われていますので、筋トレ前のサウナがまったくダメというわけではありません。ただ、筋トレの主な目的はやはり筋肉を鍛えることであり、そのためには高負荷な運動が必要です。運動前のウォームアップを目的とするなら、サウナ浴よりも準備運動を念入りにした方が良いかと思います。
(参照)Effects of hyperthermia on the metabolic responses⋯
筋トレ後のサウナがもたらすメリット
超回復による筋肉の成長をサポートする
上述した通り、筋肉は「超回復」という破壊と再生のメカニズムによって成長していきます。サウナに入ると血流が良くなり、筋肉の成長に必要な栄養の吸収を促進。筋トレで損傷した筋組織の回復をサポートすることで、筋トレの効果を高めてくれます。
また、血流に乗って老廃物の排出が促されることも、疲労回復を早めてくれる一因です。運動をした後にサウナに入ることで、サウナに入らなかった場合よりも乳酸値が23.7%低下したという報告もあります。現在では乳酸そのものは疲労物質ではないとされていますが、代謝が促進されるという点でサウナはやはり有効ではないでしょうか。
(参照)疲労の回復に関する一考察 : サウナ入浴前後の血中乳酸値の変動
ストレス過多による筋肉の分解を抑える
ストレス過多な状態が続くと、コルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。コルチゾールはストレスに対応するための物質ですが、その作用の一つが、筋肉の分解を促してエネルギーを作り出すというもの。せっかく鍛えた筋肉が分解されてしまうのでは、努力も水の泡です。
サウナにはストレスを軽減する効果も期待できます。極端に熱いサウナ室と、極端に冷たい水風呂との温冷交代浴は、自律神経を大きく刺激する行為です。そんな過酷な環境から脱した後の「ととのう」という感覚は、脳が興奮状態でありながら、体がリラックスしている状態。エンドルフィンやセロトニンといった幸福ホルモンも分泌されます。筋トレで自分を追い込んだ時こそ、サウナでストレスを洗い流しましょう。
【関連記事】ととのうってどんな感じ?サウナで整う理由をわかりやすく解説
成長ホルモンの分泌をサポートする
サウナには睡眠の質を高める効果も期待できます。眠りが深いほど疲れが取れてスッキリ目覚められるのは言うまでもありませんが、その理由の一つが成長ホルモンの分泌です。
その名の通り成長を促す役割がある成長ホルモンには、筋肉の損傷を睡眠中に修復してくれる作用があります。筋肥大に欠かせない物質であり、もっとも多く分泌されるのは入眠後の3時間。この時の眠りが浅いと分泌量が減ってしまうため、寝付きを良くすることが大切です。
サウナでととのった後は副交感神経が優位な状態となり、体が休息モードへと切り替わります。自然と深い睡眠へといざなわれますので、筋トレ後はサウナでリラックスしてから寝床につくといいですよ。
【関連記事】サウナ後に眠くなるのはなぜ?睡眠の質を上げて次の日すっきり
そのほかにも、サウナ浴によって持久力がアップしたという報告もあります。ミストサウナでの検証ではありますが、筋トレ後の入浴で効果が高まった、筋肉疲労の回復が早くなった、という研究結果もあり、筋トレとサウナのセットはやはり相性が良いようです。
(参照)
・Effect of post-exercise sauna bathing on the endurance performance⋯
・Effects of far-infrared sauna bathing on recovery from strength⋯
・東京ガス『浴槽入浴・ミストサウナ浴の疲労回復効果』
筋トレ後のサウナのデメリットと注意点
逆にデメリットとしては、脱水症状のリスクが上がる、体調不良になりやすい、ということがいわれています。ただ、これについては筋トレ後のサウナそのものが悪いのではなく、入り方の問題のようです。きちんと水分補給をして、サウナで無理をしなければ問題ありません。筋トレ後のサウナ浴の注意点をまとめます。
しっかりと水分補給をする
筋トレ前後に限った話ではありませんが、サウナに入る前、入浴中、入った後も、水分補給を怠らないようにしましょう。筋トレで汗をかいた後なら、なおのこと水分が不足しがちです。筋肉の合成にも水が必要であり、水分不足は血流の悪化を招いてしまいます。せっかくの筋トレ効果を薄めてしまいますので、しっかりと水分を摂ってからサウナへお入りください。
なお、我慢して水分を抜いても、減量にはなりません。汗の成分はほぼ100%水分であり、一時的に体重が落ちたとしても水分が抜けただけです。脱水症状で体調を崩してしまっては元も子もありませんので、くれぐれも水分補給を我慢するという行為はやめましょう。
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サウナ前にクールダウンする
筋トレの後は心拍数が上がり、血圧が下がっている状態です。その状態でサウナに入るとますます心拍数が上がり、血圧がさらに低下。心臓や血管に大きな負担をかけてしまいます。そのため、筋トレの後は心拍数が落ち着くまで休み、体をクールダウンさせてからサウナへ向かいましょう。
また、水分を胃に入れてから体に吸収されるまで、30分ほどかかるといわれています。ジム内にサウナが併設されている施設だと、筋トレ後にサウナへ直行したくなるかもしれませんがいったん我慢。しっかりと水を飲んで、30分ほど経ってから入浴するといいですよ。
サウナに入る時間をいつもより短めにする
筋トレの後は汗腺が開いているため、普段よりも汗が出やすい状態となっています。いつもより短い時間でも十分な汗が出ますので、サウナ室にいる時間は短めでOK。時間を目安にするのではなく、自分の感覚に従って無理しないようにすることが大切です。
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筋トレを頑張り過ぎた時はサウナを避ける
筋トレを頑張り過ぎてひどく疲れてしまった時は、まっすぐ家に帰ってゆっくり休みましょう。適度に疲れている時のサウナは疲労回復につながりますが、真っすぐ立っていられないほど疲れている時のサウナは余計に疲れが増し、転倒してしまう危険もあります。
また、筋肉や関節が炎症を起こしている場合も、サウナは逆効果です。炎症処置の基本はRICE、Rest(安静)・Icing(アイシング)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)といわれています。サウナはすべて真逆の行為ですね⋯⋯。筋トレもサウナも、無理をしすぎないことが一番です。
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筋トレ後にサクッと日帰りサウナ
福岡市の中心部、天神エリアに位置するサウナヨーガン福岡天神には、筋トレ後に立ち寄られるお客様も多くいらっしゃいます。周辺には数多くのジムがありますので、筋トレとサウナをセットで楽しみたい方に大変便利です。
サウナ室の一つは体感温度が100℃近い高温サウナで、短い時間でととのうことができます。もう一つのサウナ室は音響にこだわっており、心地よい音とロウリュの蒸気を味わいながら、ゆったりとくつろげます。仕事のスキマ時間にサクッとリフレッシュしたい方も、仕事帰りや休日にゆっくりリラックスしたい方もぜひご利用くださいませ。
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